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当初予算と厳しい財政

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今回の3月議会は、自治体が一律に「当初予算」を発表する議会です。「今年はこんなことします!」というのが当初予算。その後に必要に応じて6、9、12月の議会や臨時会で補正予算が組まれて1年の事業が行われます。

令和6年度の当初予算は議決前ですが、以下に公開されていますのでご覧ください。
https://www.city.tateyama.chiba.jp/files/300381574.pdf

P6からの「重点施策」を読めば、大体の市が取り組む事業が見えてきます。どれも重要な施策ですが、数字の大小、例年との比較、新規事業の展望、決算を踏まえた編成になっているか等々、見るべきポイントは多々あり、主に予算審査特別委員会で審議が行われます。

館山市では、議員の半数が各会派ごとに選ばれ、慣例で9月議会の決算審査特別委員会と同じメンバーが選任されます。私もメンバーの一人で14日が本場です。

行政事務は、我々の暮らし全般と言っても過言ではないので幅広く、まだまだ全体を理解するには程遠い。悔しいですが、これは一足飛びには許されませんので、一つ一つ調査していくしかありません。

ただ、全体として今の館山の財政が非常に厳しい局面にあることは、多くの市民が知っておくべきだと思います。これを分析するのも本来は多角的な指標が重要ですが、あえてここではポイントを絞ります。

自治体の重要な財政指標の中で、「財政調整基金」(財調)というものがあります。これは自治体のいわゆる「貯金」で、各年度の財政を調整する自由なお財布といえます。

何か突発的なこと、例えば災害が起きたときに取り崩すのも財調。また著しく不足が出た財源を補填するのも財調。ここにどれだけ余裕を残せるかは自治体経営の大きなポイントです。

しかし、今回の当初予算資料(P5)を見ると、この財調が5.3億円にガクンと減っています。(画像)

令和6年度当初予算説明資料 P5

これは当初予算編成後なので、実際には決算で年度単位で収支が確定しない限り正確な数字はでませんが、物価高騰、扶助費の増加で、推計よりも早く減っていく可能性が出てきました。

今週6日に行財政改革委員会が開かれ、私も昨年からこの委員の一人ですが、財政部局が本気で頭を悩ませていることもよく分かりました。今年度からの第4次行財政改革方針の推計は、令和6年で9.4億円でした。
https://www.city.tateyama.chiba.jp/files/300373019.pdf

第4次行財政改革方針 P 12

仮に計画通りにいったとしても、延命に過ぎず、10年後に財調が枯渇せずにあるか、本気で厳しい実態がわかると思います。

では、赤字になったらどうなるの?と不安になるかと思いますが、市のQ&Aには、以下とあります。

A.形式収支が赤字になりそうな場合は、それを回避するための財政措置をとることになり、財政調整基金以外の基金からの繰入などにより歳入を確保し、歳出との均衡を保つことで、実際に赤字になることはありません。
ただし、赤字を回避するためには、歳入において財政調整基金以外からの繰入、税金・使用料・手数料などの値上げや、歳出では従来行っている事業、補助金、施設、市民サービスなどの削減が考えられ、市民生活へ影響が及びます。

決算を重視する民間と異なり、行政は予算を重視します。あくまで行政は、預かったお金(税金)を市民サービスのために適切に配分するのが目的だからです。これについては、以下に分かりやすい記事がありましたので、お時間ある方はみてみてください。
https://www.b2lg.co.jp/jichitai/local_government_budget/

つまり、行政の赤字は、少なくとも理論上はありえないのです。ただし、今ある市民サービスが低下したり、災害時に独自財源がまったくない状況はありえます。この点がまずい。

例えば市の温水プールが老朽化で閉鎖となり、新設できないとしたら、これも市民サービスの低下です。まずは市民の命を守ることが最優先ですので、優先順位があり、公共施設の新設は先送りされます。

多くの公共施設は一気に老朽化を迎えており、以下の表にある通り、すでに年間約10億円も足りていません。

第4次行財政改革方針 P19

このことを知ると愕然とします。もはや従来の市民サービスを維持するのは不可能と言っても過言ではありません。財政部局も優秀な職員がいます。既存の事業はすでに一滴もでないほど絞り出して予算化しているのが現状とみていいかと思います。

ではどうしたらいいのか。市民サービスの質を低下させずに、いかに効果的、効率的な仕事を行い、官民協力して人やお金を循環させていけるか、ここからが正念場です。私は単なる批判ではなく、代案を示したいと思います。少しずつ考えは公開していく予定です。

そして最後に。俯瞰してみると、仮に今の施策が功を奏したとしても、市税に還元されるのは少し先になるでしょう。今の窮地を救うのは、なんといっても「ふるさと納税」。これは直接的な支援になります。ぜひ、潤沢な都市部にお住まいの方は、館山市にふるさと納税をお願いいたします🙏
https://www.city.tateyama.chiba.jp/kikaku/page022379.html

その次に考えねばならないのは、観光など、地域外の人からいかにお金を落としてもらえるかです。宿泊税や旅先納税などの議論が始まっています。