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総合計画の答弁、文字起こし

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前回投稿しました、一般質問での総合計画について、総合政策部長に答弁していただいた内容を文字起こししました。

正直、これほどの明快な答弁があるとは思いもよらず、大変感動した次第です。

今年と来年が策定期間の新総合計画。市の最上位の計画で、実質10年の市の政策に大きな影響を与えますが、内容が広範なあまり、その策定に消極的な自治体も少なくありません。

しかし、これまでの調査研究で分かったことは、この計画が市の骨格なのです。行政といっても何でもかんでもやれる訳ではない。むしろ市民の税金を使った事業を推進するには綿密な計画があり、計画に基づいて執行するのが行政です。

とはいえ、一般の市民の方々からすれば、抽象的でややこしい話に聞こえるかもしれません。2019年の市町村アカデミーの資料がネットで読めますが、こちらの表を引用させていただきます。

2019年市町村アカデミー講義
(高崎経済大学地域政策学部・大学院地域政策研究科佐藤徹教授)

簡潔にいえば、総合計画が機能すれば、市の幅広い事務事業が連動して、目標達成に向けて力を合わせることができるのです。

また、住民とともにつくる点が重要です。策定期間でいかに住民参加を喚起できるのか。きたる縮小社会で、どうすれば住民の暮らしやすいまちが実現するのか。アンケートや地区懇談会もありますので、機運を高めていきたい。

これを市民と共に熟考する機会は、総合計画以外にはないと断言します。

現行の総合計画も当日の総合計画審議会が尽力した内容だと信じますが、いくつか足りないを指摘します。

・予算との連動性がなく実効性がない
・実質的に「実施計画」が示されていない
・進捗状況調査シートをみても、何を改善していいのかわからない
【進捗シート】
https://www.city.tateyama.chiba.jp/files/300378138.pdf

つまり、「理念優先」の計画だったといえます。これはこれで、機能する時代はあったのかもしれませんが、これからの時代は異なります。

私は、総合計画審議会の委員に議員として参加しておりますので、誠心誠意、今後10年間を決める重要な計画の策定に臨ませていただきます。1期4年の最大のテーマとして取り組む所存です。

前回の3月議会でも、総合計画について質問しました。内容は議会の会議録でもご覧いただけます。
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/tateyama/SpMinuteView.html?council_id=259&schedule_id=3&minute_id=261&is_search=true

そういった背景あっての答弁。総合計画をわかりやすく説明してくださっていますので、ぜひご興味ある方はお読みください。

「総合計画をはじめとする計画が、総花的なものになればなるほど、事業の選択と集中がやりづらくなると思うが、市の見解を伺う」という私の問いに対する回答です。

ユーチューブ動画では、58:50からご覧いただけます。

【全文】※不要な言葉は取り除き、読みやすくしています

総合計画を始めとする計画ということのご質問でございますので、私の方からご答弁申し上げます。せっかくの機会ですので総合計画の考え方、こちらをちょっと丁寧にお話しさせていただければと思います。

確かにですね、東議員がおっしゃるように、自治体において様々な計画を策定していく中でその内容が総花的なものであると、事業の選択また集中が行いづらいということが生じる可能性がある、こういったお話は確かに耳にすることがございます。

総合計画につきましては、自治体の施策ですとか、事業、これを総合的かつ計画的に展開するために一定の計画期間を設定して、達成すべき目標そのための政策事業を定めるものでございます。真の目指すべき将来都市像を指針といたしまして、計画的な市政運営推進のための重要な指針でもあります。

そのために自治体の、全ての行政分野、先ほど市長の話の中にもシティプロモーションですとか移住定住の話もありましたけども、そうした全ての分野を網羅してるということもありますので、やはりこうした声が上がっているのかなと、私個人的にはそう思ってるところもございます。

本来総合計画は、

こういった今申し上げたような機能を有していることから、やはり総合計画をうまく利用すれば有効で効率的な政策展開、こういったものが可能となるわけでございます。

しかしながらですね、総合計画に定められていても、予算措置が行われなければ、実際にその事務事業を実施することもできませんし、夢を求めるあまり地域の実情から遊離してしまって、結局「絵に書いた餅」になりがちということで、多くの労力ですとか費用をかけて総合計画を作る意味は少ないと思ってます。

人口ですとか経済財政こういったものが縮小する中で、我々地方自治体を取り巻くその環境はさらに厳しくなるということも予想されておりますで、全体的に事業そのものを増やすことができないということもございます。

政策資源が限られている現代だからこそ、政策のプライオリティ、いわゆる優先順位を明確にいたしまして、その資源を有効活用する必要があることから、この総合計画の持つ機能は重要になっていると認識しているところでございます。

そのためにも、今年度また来年度2か年かけて、次期総合計画そして総合戦略を策定していく中で、地域の実情等も踏まえた、議員おっしゃられるその事業の選択と集中によりまして、メリハリのある総合計画これを策定して、これを予算ですとか、行政評価さらには、組織編成などに連動させて、着実に執行していかなければならないと考えてございます。

加えて申し上げますと、市民の方にもアンケート調査ですとか地区別の懇談会といったところで、満足度であるとか重要度、こういったものを含めて、様々なご意見をお聞きする中で、市民の皆様の意識の中にも濃淡が出てくるんじゃないかなとも思っております。

今申し上げましたように、これから策定します、新総合計画につきましては、漫然と総花的に計画を盛り込むということではなく、計画策定の方向性であるとか内容を議論いただく際には、今東議員もご指摘の件も踏まえまして、重点的かつ優先的にですね、取り組むべき政策であるとか事業、こうしたものをしっかりと取捨選択をしまして、いわゆる事業の選択と集中という視点をしっかり持って、予算また行政評価と連動した実効性の高い計画を作っていきたいなと思っております。

ということで、東議員は総合計画審議会の委員でもあられますので、もし今私が申し上げたことが実際計画策定の途中で、うまく進んでないなと思うようであれば、いつでも指摘してください。以上でございます。

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ご丁寧な答弁ありがとうございました。これから、総合計画について力をいれていきたいと思います。内容については、適宜レポートします。ぜひ皆さんも、令和8年から始まる、新総合計画への関心を少しでも高めていただきたいと思います。