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視察報告④ 尾道市(2024/10/11)

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総務委員会の視察、尾道市新庁舎屋上で

尾道市人口:14万人

テーマ「尾道市新本庁舎建設に係る検討経過について」

前提として、館山市も本庁舎の老朽化が進んでおり、今現在の議会での回答を聞く限りはR8年度から建設の計画を始め、R14年度ごろには新庁舎を完成させたいという大きな流れの中にあります。

しかし、物価高騰でその他の公共施設の費用が高まるなど、庁舎建設基金は取り崩しが続いており、実際には財源があるのか不明です。さらに、場所の選定も旧安房南高跡地や移転する合同庁舎跡地と検討中であり、そして一部を駅前にという案も提言しております。

そこで、R元年に完成したばかりの素晴らしい新庁舎を誇る尾道市に、その経過についてお聞きしに伺ったのでした。

館山市同様に、尾道市も財政難が続いており、新庁舎建設計画もギリギリの状況で進めてきたといいます。

大きく本市と異なるのは、平成の大合併で、H17年に御調郡御調町・向島町と合併、H18年に因島市・豊田郡瀬戸田町と合併したこと。

合併にはその後のコストを国が費用負担する「合併特例債」(70%が交付税で戻ってくる)という有利な借金が可能で、この期限が延長されたことが、建設の鍵だったと語っておられました。

しまなみ海道を彷彿とさせるトラス構造で中の柱を少なくし、造船技術を応用して、高く広くつくられた開放的なフロア。

今回の説明は、当時係長として庁舎建設を担当された現総務課長さんが担当していただきまして、設計を担当した日建設計とのドラマチックなやりとりもお聞きしました。職員さんの本気度を感じました。

とにかく美しい庁舎なのですが、特にすごいのが、「市民が集う場を市が間借りしているようにつくろう」というコンセプトです。

カフェや多目的スペースが整備されており、夜間や休日も開放されます。執務室と開放スペースの間にシャッターが開閉し、職員負担も最低限に抑えられています。

天井にシャッターがあります

そして何より驚いたのが、駐車場です。

市民が市役所を利用するときは無料ですが、それ以外は30分無料、30分〜1時間は300円、その後は20分ごとに100円加算されます。

この売上が、年間5000万円あるそうです。庁舎建設にかかった総額72億円のうち市の財源は26億円です。つまり、駐車場利用料で25年間で完済する計算です。

帰りに「おのみち歴史博物館」へよると、受付のガイドさんに貴重なお話をお聞きしました

つまり、市民だけでなく、観光客や仕事で市を訪れる方からも費用を負担していただいて、庁舎を建設していることとなります。

館山市も基金は目減りしていますが、創意工夫によっては市の負担を最小限に抑えて建設することが可能だと思います。

やはりお昼は「尾道ラーメン」!最高に美味しかったです。

この他にも、大変多くの学びがありました。ご多用の中、視察の対応誠にありがとうございました!