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視察報告③ 呉市(2024/10/10)

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総務委員会の視察、呉市議場にて小田議員(左から5番目)と

呉市人口:23万人

テーマ「呉市議会における議会改革の取組について」

議会改革といっても市民の方々にはピンとこないかもしれません。
なぜ、議会を改革する必要があるのか?

細かい話は抜きにして、自治体の議会運営の方法は、「地方自治」というだけあって、各々の自治体に委ねられています。最低限の仕組みは用意されていますが、住民で自由にカスタマイズしてね、ということです。

そのため、何もしなければ、年数回の議会で執行部側が提出した議案を審議し、賛成か反対かの採決を行うだけの場になります。これでは、市民の民意が十分に市政に届けられたとはいえません。

呉市の中田光政議長のごあいさつ

実は、議員は議案のチェックだけでなく、条例をつくったり、政策を立案したりすることもできます。

全国若手議員の会に参加していますが、そこでは全国的な取り組みをお聞きします。中には、毎年まちの課題から一つのテーマを選んで「特別委員会」を設置し、市民からヒアリング、調査を重ねて、政策を提案します。その提案は、慣例として必ず執行部が予算をつけているまちもあるのです。

つまり、市民の課題にアプローチするためには議会改革が大きな手段となります。

さて、呉市は、議会改革が盛んなまちとして知られています。

平成22年に呉市議会基本条例を制定しました。(館山市にも議会基本条例があり、一時議会改革に熱心な時代があったようです)

そこには、「改選ごとに条例の目的が達成されているかどうかを、議会運営委員会で検証すること」が規定されています。ここがすごい。

市民に開かれた議会の実現のため、
・議員賛否のホームページでの公表
・字幕付きのインターネット中継
・個人行政視察の日程、視察先、視察項目を公開
・議案、議案資料、委員会資料をホームページで公開
・議会広報紙「チーム議会くれ」(年4回)が中核市で最優秀賞
など、さまざまな取り組みを行っています。

広報紙が秀逸すぎて驚きました 特にデザインを外注もせず自分達でつくっているとのこと

我々委員の多くが参考になったのは、議会報告会を小、中、高校で行っているということです。

館山市も毎年10月に議会報告会を行っています。今年は、10月26日です。

https://www.city.tateyama.chiba.jp/gikai/page100346.html

内容の改善も必要ですが、大人だけでなく、主権者教育として未来を担う子どもたちに積極的に活動していることは魅力的です。

また、議員定数削減についてもお話をうかがいました。

呉市では、H23年38人→34人、H27年34人→32人となっていましたが、今期に入ってさらに今年6月議会で32人→30人まで減らすことが決まりました。

館山市でも先日自由討議会が行われた議員定数の適正化。私の耳にする限り、市民からは減らしてほしいという声が多いのですが、理論上は、減らせば民意の反映がしにくくなりますので、十分な議論が必要です。

小田議員(左)と議会事務局職員さん

呉市では、大学教授を招致して、人口や面積、財政力などの各種指標をもとに適正人数の分析について学習会を開くなど、単に議員間の議論で終わらせない方法をとって、定数削減を推進しました。

館山市では今後どうなっていくのか未知数ですが、この議題は単なる議員の主張ではなく、できる限り客観的な指標をもとに検討していくべきだと思います。大変多くの学びがありました。

議会図書室も充実していた

呉市議会事務局、そして小田晃士朗議会運営委員長、ご多用の中、視察の対応誠にありがとうございました!

実は、小田委員長は、全国若手議員の会の大先輩でありまして、今回偶然視察先に呉市が決まり、さらに議会運営委員長をお務めになられていたことで、8月ぶりに再開することができました。

小田晃士朗議員と。40代の議会運営委員長とは、さすが全国の広さを感じます

このご縁にも感謝です。