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2月は勝手に環境月間

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NPO法人たてやま・海辺の鑑定団による里海博

2月はバタバタと1件ずつ報告ができない日々が続いてしまいましたが、広い意味で環境にアクションする方々と多くお会いしました。勝手に環境月間!というか、館山市だけでなく近隣の安房全体で、前向きな未来を実現しようという民間の取り組みがなんと多いことか。

特に、コロナ禍を経て、また気候変動も深刻化する中で、参加する人が多くなっているように感じます。なかなか行政のやることは後手に回りがちですが、公的機関を動かすには市民活動の盛り上がりが重要です。何かの目標に向かって仲間で協力するのは楽しいですよね。

本日コミセンで公民館再編の答申検討委員会を傍聴しましたが、そこでフォルクスワーゲンが提唱する「ファン・セオリー」という言葉を知りました。

駅の利用者にどうやったらエスカレーターでなく、階段を使ってもらえるかという実験で、階段をピアノのように音が出るようにしたところ、66%も多くの人がエスカレーターではなく階段を利用するようになったそうです。

つまり、人は楽しければ多少の困難も厭わないということでしょう。

以下、2月にあった出来事を列記してみたいと思います。

3、4日=いすみ市大原漁港でトラフグの水揚げ視察、同市と館山市でトラフグ研究の高橋洋教授から直接話を聞く。気候変動から海洋生態系の変化がもたらす新たな漁業、食の展望。こちらは投稿済み。
https://higashiyouhei.com/%e5%8d%83%e8%91%89%e7%9c%8c%e3%81%b5%e3%81%90%e4%ba%a4%e6%b5%81%e4%bc%9a/

大原漁港で豊漁のトラフグ

7日=鋸南町中央公民館で、鋸南ゼロウェイストを目指す会による講演会「やればできるんだ!循環型社会への転換」に参加。鴨川市釜沼集落で「小さな地球」として循環する暮らしを地域内外の方とつくりあげる林良樹さんとデンマーク滞在を機に自然エネルギーの自給自足を目指す北欧社会を日本に伝える活動をするエココンシャス・ジャパン代表の戸沼如恵さんの話を聞く。平日の日中にもかかわず80人ほどが参加、熱気にあふれていた。
(林良樹さん)
https://www.facebook.com/yoshiki.hayashi0328
(エココンシャスジャパン)
http://www.e-c-japan.co.jp/

平日にもかかわらず地元の方で大盛況
林さん(中央)と戸沼さん(右)と最後に

9日=南房総市白子のAMBESSA&COで行われていた「オフグリッド太陽光発電ワークショップ」を見学。オーガニックのドライフルーツを販売するお店で、その店舗や作業所の電力を100%自然エネルギー(オフグリッド)にする取り組み。2年前にあったワークショップのさらに先にいく構想。君島さんの知行合一にはいつも励まされる思い。今回も藤野電力の鈴木俊太郎さんによる公開施工で多くの方が地域内外から集まっていた。
(AMBESSA&CO)
https://ambessa.jp/
(藤野電力)
https://fujino.pw/

太陽光パネルの載った店舗屋根
ハイブリッドインバーターの仕組みらしいが、全くの無知。関心は高いので構造を学びたい

10日=以前から気になっていた鴨川市細野の「苗目」へ。元フラワーデザインで世界的に活躍していた井上隆太郎さんが手掛ける農業、直売所兼カフェ、シェアファームなどが融合した斬新な拠点。外では森のようちえんの子どもたちが自家製醤油づくりをしていた。ランチも美味しく、古民家を改修したスタイリッシュな空間。今まさに「耕作放棄地を公園であり農園に」としてクラウドファンディングも行っている。
(naeme farm)
https://naeme.farm/
(クラウドファンディングページ)
https://for-good.net/project/1000293

中央に桜がドーンと飾られたすてきな店内
野菜たっぷり、ラザニアのランチはとても美味しかった

11日=イオンタウン館山で、NPO法人たてやま・海辺の鑑定団による「里海博」。カニやヤドカリなど生き物と触れる体験、クラフト体験など子どもたちが没頭。ウミホタルの発光体験では神秘的な光に触れる。実は以前、体験サイトの運営でウミホタル体験を行っていた。今も館山の突出した資源の一つだと思う。残念ながら講演は聞けなかったが、活動への注目を感じた。1600種類の貝を解説する安藤さんは館山の宝だと思う。
(NPO法人たてやま・海辺の鑑定団)
https://umikan.jp/

子どもたちでごった返すコミュニティスペース
ウミホタルの発光体験
海草・アマモをモチーフにした「アマモン」も登場
尊敬する貝博士、安藤さん
小学生の活動も展示されていた

15日=道の駅グリーンファーム館山のすぐ近くにある貸し農園「広瀬の畑」を見学。田園が広がる広瀬の美しい景色の中に、広い貸し農園が満枠。広大な水田を担う大農家、高山さんの奥さんが、自身の経験から障害者福祉施設の建設も計画している畑。ドイツの「クラインガルテン」が館山・南房総に可能性ありとは思っていたが、早くから実践して都会の人で満枠、さらに就農した人もいるという話に希望を感じた1日だった。
(館山市のNPO法人おせっ会が紹介した映像)
https://www.youtube.com/watch?v=vrasnZzVqes

都会の人が丁寧に耕している農園

18日=地元館山市長須賀地区の清掃活動に参加。台風災害以前に使っていたという集会所周辺の清掃活動で集まったのだが、途中から館山中生徒の安全を守ろうと同中近くの川沿いの木を切る活動に。事前に河川敷を管理する県にはいつかやると連絡済みだったが、ご年配の方々の決断のなんと素早いことか。3時間ほどで完了。行政任せではなく、自らのまちのことは自ら決める、自治会のあるべき姿であり、今後向き合うことになる大きなテーマだと思っている。

左のキョウチクトウを伐採しました
アフター。枝は河川敷の管理者である県が回収してくださった

21日=館山市の有機農家、おかもファームさんらが主催した「メダカのがっこう理事長 中村陽子さん講演会」を聞く。食と暮らしの安全に関して経験豊富な中村さんの講義。発達障害やアレルギーが急増するデータも示しつつオーガニック給食に関する全国オーガニック給食協議会や国のオーガニックビレッジ事業も紹介。オーガニック以前に米も炊けない館山の給食センターで、どうするのか難題です。そもそも地域で地域の農家を応援しないと、本当に農業がなくなってしまう。私は、南房総は大規模農業の不可能な地域ですので、温暖な気候を生かして「ニッチ」に攻めるべきだと考える。オーガニックももちろんその一つの農業として応援していきたい。(南房総オーガニック)
https://minamiboso-organic.jimdofree.com/

主催したおかもファームの岡本さんご夫婦

ここに記した以外にもたくさんの思いと活動が紡がれる館山・南房総。気になった活動があれば、ぜひお店に行くなり、イベントに参加するなり、関わってみると新しい「楽しい」が待っているかも♪