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議会の議事は未利用資源か

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本日、館山市議会DX推進部会の第3回会合が開催されました。昨年末の記事で問題提起した「議会会議録が検索エンジンに表示されない閉鎖的な状態」について議題に取り上げていただき、部会議員の皆さんと課題認識を共有できたことを大変心強く感じました。

現在、各自治体の議事録は「会議録検索システム」によって閲覧できます。

https://ssp.kaigiroku.net/tenant/tateyama/SpTop.html

しかし、このシステムはGoogleやEdgeなど一般的な検索エンジンにインデックスされておらず、通常のウェブ検索では一切ヒットしません。実際に本日、数年前の議会で交わされた質問キーワードを検索してみましたが、議員と執行部のやり取りはどこにも表示されませんでした。

議会質問は、市民の関心事項を代弁し、行政側も膨大な時間をかけて精緻な答弁を準備します。公開を前提に、最も公式性と信頼性の高い「行政の見解」が示される場です。にもかかわらず、その知的資産がIT時代において検索不能な場所に留め置かれている。これは極めて不自然な状態です。

さらに写真にある、この分厚い会議録の冊子。議会ごとに配られるのですが、ペーパーレス時代にMOTTAINAIとしかいいようがない。

事務局には文字起こし済みのテキストデータが納品されているとのことでした。であれば、それをそのままオープンなウェブ上に公開するだけで検索エンジンに拾われ、市民・事業者・研究者が容易にアクセスできるはずです。加えて、過去の議事録をAIに学習させれば、「議会AIチャットボット」の構築も現実的に可能でしょう。

一方で、本市の議会費には毎年約300万円の会議録作成委託料が計上されています。主な業務は文字起こし、検索システムへの登録、冊子作成です。多額の公費を投じて作成した成果物が、市民に届かない構造にあります。

加えて、会議録が検索システムに掲載され、冊子が届くまで約2か月を要します。旬の政策課題は、その頃には状況が変わっていることも少なくありません。現在のAI音声認識技術を活用すれば、即日あるいは数日以内の速報公開も十分可能です。目指すべきは「保存」ではなく「活用」ではないか。

そして、この問題は館山市だけの特殊事情ではありません。全国の自治体で同一の仕組みが採用されている以上、議会のやりとりがオープン化されれば、行政視察に足を運ばずとも、他自治体の充実した議論や政策検討の過程を容易に共有できるようになります。

地方自治体が抱える課題は人口減少、財政制約など共通性が高く、その議論には汎用性の高い知見が数多く含まれているはずです。議会情報のオープン化は、自治体間の学習コストを下げ、政策の質を底上げする基盤になり得ます。

おそらく、これは隠蔽などではなく、典型的な前例主義だと考えられます。少し前は、「公開=検索システム内で閲覧できれば足りる」だったのです。「検索」「共有」「再利用」の時代に適合していないということでしょう。

本件は継続審議となりました。先進自治体の事例を参考に、議会情報のオープン化とDXを進めていきたいと思います。