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公民館再編計画(案)のパブコメ

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館山市地区公民館再編計画(案)のパブリックコメントが今月23日までの期間で募集されております。議会でも取り上げて参りましたが、改めてパブコメをしたいと思っております。

館山市地区公民館再編計画(案)に係るパブリックコメントの実施について
https://www.city.tateyama.chiba.jp/kouminkan/page100250.html

全国的に一気につくった公共施設が一斉に老朽化を迎えており、総務省は2014年「公共施設等総合管理計画」の策定を全国の自治体に要請しました。館山市が2017年策定、R4年に改定したのが以下の資料です。

館山市公共施設等総合管理計画https://www.city.tateyama.chiba.jp/files/300372352.pdf

公民館に関係することとして記載されているのが、「学校施設、子育て支援施設、文化施設等との複合化や運営主体の移譲等の検討を行い、施設の削減」を図るということ。

学校再編が始まり、統廃合となった学校施設も含めて、今後の公民館をどうしていくかが焦点となっています。全7ブロックに分けられており、ご自身が住むブロックをご確認ください。

トップの画像が、再編計画案で示されたブロックです。このブロックごとに公民館を再編するという方針となっています。しかし、館山市は伝統的に10地区で行政区が分けられてきました。

この地区とのブロックの比較を行うと、那古・船形地区、九重・館野地区、神戸・富崎地区、がそれぞれ統合されたブロックとして7ブロックとなっております。

さて、この案をどう受け止めればよいのでしょうか。

以下に、私の考えをまとめました。

1. 計画の前提への理解

公民館施設の老朽化や耐震上の課題により、建て替えや再編が避けられない状況にあることは理解しております。また、高齢化が進む中で「通いやすい配置」を目指し、10地区を7ブロックに再編するという考え方自体にも、一定の合理性があると考えます。

2. 根本的な課題①:住民自治の単位と再編ブロックの不整合

館山市はこれまで10地区を基礎エリアとして地域運営が行われてきましたが、今回の公民館再編では7ブロックという新たな区分が提示されており、「コミュニティゾーン」と「公共施設配置の単位」が一致しない構造となっています。

今後、人口減少・職員減・財政制約が進行する中では、行政だけで地域課題を解決することは困難であり、住民主体の地域運営(住民自治)との連携が不可欠となります。

そのため本来は、どの範囲を「住民自治の単位」とするのかを明確にし、町内会を基礎としつつ地区を主軸としたコミュニティゾーンの設計を先行して議論し、その単位に合わせて公民館(拠点施設)を配置すべきであると考えます。

住民自治の設計を伴わない施設再編は、将来的な地域運営との整合が取れなくなる恐れがあるばかりでなく、再配置された施設の利用状況にも影響を及ぼす可能性があると思われます。

3. 根本的な課題②:公民館機能の限界とコミュニティセンター化の必要性

公民館は社会教育法に基づく施設であり、
・サークル活動
・文化・社会教育活動

を主目的としています。そのため、地域課題解決、子育て支援、交流拠点、地域運営協議など、今後必要となる多機能的なコミュニティ活動には、制度上の制約があります。

全国的には、
・公民館のコミュニティセンター化
・地区住民への管理運営委託
・地域運営組織(RMO)との連動

といった流れが進んでいます。

館山市においても、今後「行政が担う公共」から「住民と協働する公共」への転換は不可避であり、公民館再編は単なる建物配置の議論にとどまらず、地域運営の拠点再設計として位置付ける必要があると考えます。

4. 提案:再編を継続的に検討すべき

本計画における最大の論点は、「施設再編が先行し、住民自治の設計が後追いになっている」点にあると考えます。

今後の館山市に必要なのは、
・住民自治の単位(コミュニティゾーン)の再設計
・その単位に対応する拠点施設の配置
・公民館のコミュニティセンターへの機能転換

という順序での検討です。

今回示された7ブロック案は暫定的な配置として理解できますが、折しも新総合計画において10地区ごとの地区別ビジョンが提示された段階にあります。将来の地域運営体制と整合が取れるかどうかについては、継続的に検討すべきではないかと考えます。

5.ゾーニングにこだわる理由 ― まちづくりを機能させるために

私が住民自治のゾーニングにこだわる最大の理由は、市全体の「まちづくり」を実質的に機能させるためです。まちづくりは、市全域を一括して動かせるものではなく、また個々の住民の意見をすべて直接取り入れることも物理的に不可能です。

まず、顔と顔の見える範囲で身近な暮らしをどうしていくかを話し合う公共的な協議の場があり、その積み重ねによって初めて行政施策へと結びついていく、という順序が本来あるべき姿だと考えます。そのためには、一定の規模を持つ住民自治のエリア設定が不可欠です。

現在は、審議会での議論とパブリックコメントによる合意形成が主なプロセスとなっていますが、住民や民間事業者がまちづくりに主体的に関与できる余地は限定的であり、実質的には「関わりしろが少ない」状況にあると感じています。このままでは、市民協働や官民連携を進めるという理念も、実効性を伴わないものになりかねません。

行政が良かれと思って施策を立案しても、住民や民間事業者がそれを「自分ごと」として受け止めなければ、施策は現場に行き届かず、結果として税金が十分に活かされない事態にもつながります。

また、行政が部署ごとの所管業務単位で個別に住民と向き合う形では、調整や意思疎通が非効率となります。地域側に常設の協議の場があり、そこを行政のパートナーとして課題解決に取り組むことで、より効果的で持続的な地域づくりが可能になると考えます。

これらの取り組みが総合されて初めて、市全体としての「まちづくり」が形づくられます。

さらに、現在の伝統的な10地区の区分についても、検討の余地があります。例えば神余地区では、地域運営組織(RMO)の形成に向けた協議が進んでいますが、現行の10地区区分では神余地区は豊房地区に含まれています。しかし、最も重要なのは行政区分そのものではなく、実際に機能するコミュニティの単位がどこにあるかという点です。

住民自治の単位は、行政が一方的に定めるものではなく、コミュニティ側の意向や実態に即して形成されるべきものだと考えます。

こうした住民自治のゾーニングについて十分な議論を行って初めて、市民協働や地域づくりという理念が現実のものとなります。簡単な取り組みではありませんが、だからこそ今、時間をかけて取り組むべき重要な課題ではないでしょうか。