昨日は「館山市の20年後を高校生が考える会」@館山駅前sPARK tateyamaが開かれました。高校生が自ら発案し、安房の3校生徒が垣根を超えてテーマに沿ってワールドカフェ形式で意見を交わしました。
高校生や中学生議会を「主権者教育」の一環として行っている自治体があり、今回の視察でも呉市で高校生議会に加え、小学6年生向けにも模擬議会をやっていると聞いて驚かされ、素晴らしい取り組みだと思っていたところです。
今回の会は、安房拓心高校の生徒会長が、「我々高校生にもできることはないか」と考えて生徒主導でアクションを起こしました。
同高だけでなく、安房の他の高校にも呼びかけ実現。学校側も生徒の意思を尊重して全面協力したという背景が素晴らしい。
館山市議会議員にも傍聴が呼びかけられ、館山市の副市長や教育長らとともに多くの議員が駆けつけました。
これからの超少子高齢化社会を考えるときに、未来を担う若年層が「マイノリティー」になるという現象が、課題をさらに複雑化させていきます。
政治参加の柱は「選挙」です。立候補者は票を獲得しないと当選できないので、全てとはいいませんが多数派向きの政策を語る傾向があります。
日本社会の多数派は圧倒的に高齢者です。今後さらに高齢化率は上がります。当然、高齢者は自らの目線で理解しやすい人、政策を選ぶため、その思いを実現する政治が選ばれやすくなります。これを「シルバー民主主義」といいます。
もちろん高齢者にとって住みよいまちは重要ですし、中には次世代を思う方々もたくさんいます。しかし、シルバー民主主義は人口動態によって必然的なことです。
今の制度では若年層の税負担はさらに増していきます。にもかかわらず、自らの期待とは異なる社会になるかもしれない。若い子には、明るい未来を残したいのは山々なのに、構造上こんな複雑なことになっています。
そのため、今後は社会全体を考える大人が増えること、そして若年層がより社会や政治に関心をもって、選挙は当然のこと、2倍、3倍の声を上げていかねばなりません。
こうした背景からいっても、それに気づいた若者が立ち上がって、自らこうした場を実現したことは計り知れない意義がありますし、最大限のエールを送りたいと思います!
初めの各高生徒のあいさつでは、よく学んでいるなぁと驚かされました。私が高校生だったころとは大違い😅
彼らは物心ついた頃からスマホをつかいこなして、溢れる情報を取捨選択するスキルがあります。深くは知らずとも、我々が若いころより社会課題と触れる機会も増えていると思われます。
日本に民主主義は肌に合わず(この点はいずれ書きたいと思います)、長らく高度経済成長で社会のことを行政任せにしてきましたので、真の民主主義はこれからといえるかもしれません。そんなことを期待させる会でした。
これからも継続していってほしいと願いますし、最後のコメントでは、議会としても何らかの形で応援したいという議長の思いが語られました。乞うご期待。