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【一般質問】採用、離職に難題

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6月議会の一般質問1日目が終了しました。今回は11人の議員が通告していますが、私はトップバッターをつとめさせていただきました。

フルの動画はこちら↓

事前に狙いをまとめた記事はこちら↓
https://higashiyouhei.com/6%e6%9c%88%e8%ad%b0%e4%bc%9a%e3%81%ae%e4%b8%80%e8%88%ac%e8%b3%aa%e5%95%8f/

本日のポイントを以下にまとめたいと思います。

①採用倍率最低、自己都合の離職者数最高を記録

全国的に採用難、公務員の離職者増が取り沙汰されていますが、館山市はモロにその影響を受けています。以前は何十倍もの倍率で狭き門だった倍率がR5年度に4.21倍にまで落ちました。自己都合の離職者数もR4年度に16人で、20、30代の割合が増加しているということで、ゆゆしき事態です。

②シティープロモーションに力を入れるべきではないか

採用に関しては、経験者採用枠を設けたり、大学に直接出向いて採用情報の周知をお願いしたり、今後は高校への訪問、ネット発信、移住促進との連携などさまざまな取り組みを考えているということです。

手段はさまざまですが、まずは今の若者がどのような仕事を望んでいるのかを分析するべきです。終身雇用の観念は薄れており、やりがいや幸福度が望まれているという調査もあります。

移住者の私が思うには、館山市はこの点、突出して長けていると思っています。レジャーも抜群に多いですし、何より都心からほど近い。館山が選ばれずして、どこが?と思うほどです。根本的には市の魅力を多角的にまとめ上げる「シティープロモーション」にどの程度力を入れるかに尽きるのではないか思います。

2011年に、たてやまGENKIナビというサイトにライターとして運良く起用していただき館山人生が始まりました。この時初めに、各課の課長が集まってブレストを行ったことが強く記憶に残っております。お金はかけずとも、官民でアイデアを出せば、最幸の館山を発信できると信じておりますし、総合計画策定のこの2年間は良い機会ではないでしょうか。

ちなみにたてやまGENKIナビは、花海街道というサイトに移管されて今も読めます。
https://hanaumikaidou.com/

③人事評価制度に匿名のアンケートを要望

市にも人事評価制度がありますが、これがうまく機能しているかどうか疑問です。離職するのは本人の自由ですが、「頑張っている人がやめてしまう」、これほど無念なことはありません。

まずは、制度が機能しているか匿名のアンケートをとることを要望したところ、館山市職員組合との協議の後で予定しているという回答がありました。

また、管理職には昇給や報酬への反映がありますが、一般職へはないことがわかりました。市の報酬改定などは簡単には変えられず、館山市職員組合との協議が必要です。これほど離職が増えている現状を踏まえて、頑張っている人が報われる風土を培うためにも、何らかのインセンティブをもたせてもらえないか要望しました。

④「事業シート」は引き続き、研究あるのみ

事業シートとは、館山市でも昨年、事業仕分けを行っていただいたシンクタンク「構想日本」が、長年の仕分けの中で作り出した分かりやすい事業の資料です。内容に加えて予算、3年ごとの進捗や評価もあり、端的に事業が分かります。

これを市の全事業について公開している自治体が、実は数多くあるのです。近いところで言うと、鴨川市、富津市です。

事業シートは、職員の負担が増えると敬遠されがちですし、今回もその理由で「館山市ではやりません」が、「研究します」という答弁がありました。

しかし、調べてみると、富津市では、「事業シートデータを、決算書の主要施策の様式や予算要求資料に流用することで、各課の資料作成の負担軽減も図っています」と、シート作成自体の効率的な運用を図っています。
https://www.city.futtsu.lg.jp/0000004187.html

市原市では、「事業シートの作成過程で組織内対話を通じて事務事業の原点に立ち返るとともに、公開による自浄作用を働かせることで、自律的な改革・改善を促す組織文化の変革へとつなげていきます」とあります。
https://www.city.ichihara.chiba.jp/article?articleId=6023727fece4651c88c180ae

この話は割と複雑ですので、改めてまとめたいと思います。

④総合計画に関して、総合政策部長の秀逸な答弁

総合計画が総花的になると選択と集中ができないのではないか、という問いに対して、総合政策部長が含蓄のある答弁をしてくださいました。ここまで仰っていただいた限りは、策定の2年間、充実したプロセスを踏むことができると確信しました。動画の、58分50秒ごろからです。

⑤「検討します」のその後、キックオフ

公の議会の答弁で「検討します」が多いですが、市長への手紙は公で丁寧に説明されているのです。議員の質問がペンディングされたまま、というのに違和感があり、何らかの公の回答を求めました。

その場で確定的なアイデアはもちろんありませんでしたが、「検討する」という言葉の意味の確認(つまり、行政側の逃げ道ではないこと)、検討した限りは、実現に向けて動くという行政のスタンスも確認できました。

調べたところ、「検討します」に報告の義務を加えた自治体はありました。議会改革に積極的な長野県飯綱町や島根県江津市です。

全ての検討しますに答えるのは市の負担にはなるでしょう。一方、何度も同じ質問をしているのも、正直、貴重な一般質問の時間の浪費とも感じます。

一度、検討しますと答弁があったものについては、申請すれば、議会とは別に公に回答を示すというやりとりがあってもいいはずです。本日はキックオフだと思っておりまして、今後他の議員とも相談して、改めてやれる方策を模索していきたいと思います。

何より、「検討します」がそのままでは、議会に注目が集まらない。つまり政治参加への意識低下、投票率低下、市民の自治意識低下、他地域との競争率も低下、市民福祉も低下、と全部つながっていると思うのです。少しでも市民の皆様に注目してもらえる議会を目指すべきだと思います。