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12月議会が閉会しました

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12月議会が昨日閉会しました。執行部が提案した12件、議員発議3件、請願2件、の計17件の議案が原案通り可決されました。

補正予算では、国の物価高騰対策として住民税非課税世帯に1世帯当たり7万円が給付されます。対象世帯は7300世帯が見込まれています。プッシュ型給付として今月末までに決定通知書が送付され、来年1月中旬には振り込まれるそうです。

また来年3月にキャッシュレス決済(PayPay)のポイント還元が行われます。還元率は10%、1回1000ポイント上限で期間内5000ポイントが還元されます。

最終日には、那古山の急傾斜地崩壊危険区域に崩落の危険が高まっているとして、調査費用が計上されました。来年度工事予定です。多くの参拝客、観光客を迎える地なので、治山事業とあわせて早期の改善を願います。

私としては初の紹介議員(会派市民クラブで)となった請願が採択され、国に対し「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の一部改正を求める意見書」の提出が議決されました。

これについて解説しますと、令和4年の精神福祉法の改正で、精神科病院では院内の通報義務が課されたものの、診療所やクリニックは対象となっていないため、これを対象とし、通報先に身近な市町村を加えることを求める意見書です。

10月に館山出身のとある方から連絡があり、市民の人権擁護の会日本支部の支部長さんが館山に来られて内容をお聞きしました。近年、精神病院の虐待は報道でも多く取り上げられています。

虐待に注目が集まったのは、令和2年の神出病院(神戸市)での事件だといいます。看護助手が強制わいせつ事件で逮捕された際、彼のスマホから虐待の写真や動画が数多く出てきて捜査がスタート。つまり、全く別の事件から赤裸々になったわけで、この事件を機に院内の通報が義務化されることになりました。

神戸新聞の詳細記事が以下で見れます。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202306/0016526946.shtml

その後も対象外の診療所やクリニックでも逮捕者が出ていることから、対象を拡大するよう要望する意見書でした。君津市や木更津市、富津市でもすでに採択されており、全国62の自治体で意見書が出されています。

館山市にも精神科病院は2カ所、診療所やクリニックは6カ所ありますが、もちろんこうした事件の報告はありません。が、県が集約していて公表もないそうです。精神障害は多くの方が薬なくては生活が成り立たない弱い立場にあり、制度として彼らを守ることは当然やるべきだと請願の紹介議員にならせていただきました。さらに意見書を出す自治体が増えて、法改正に結びつくことを願います。

驚いたのは、その支部長さん。ご自身はスポーツ関係の会社を経営されていますが、その関係者の経験をもとに精神病者の人権を守る活動をライフワークとされており、ボランティアで全国、世界を飛び回っているのです。こうした方がいるのだなぁと、私自身の世界を広げる機会になりました。改めて人権は闘いの上に獲得されるものと感じた次第です。

補正予算で「障害介護給付費」に4900万円が計上されていることは前の記事で書いたことですが、市内で障害福祉サービスを利用される方は増加傾向にあります。今後を考えたときに、福祉の充実は財源とセットで質が問われると思います。誰もが住みやすいまちづくりのためにも、精神障害についての理解もさらに深めていきたいと考えております。

今回の議会では、上記の請願ともう一件、「市道4040号線及び市道5025号線の整備に関する請願」が採択されました。こちらは、西岬分署や神戸分遣所が統合され、新たに布沼に分署が建設されるに当たり、両道路の改良を求めるものです。西岬地区区長会が請願者、佐野聖一議員が紹介議員となっております。

このように市に要望がある場合は、議員が紹介議員となって請願することができます。また紹介議員を必要としない「陳情」という方法もありますが、こちらは議会運営委員会で常任委員会で審議するかの検討があって、仮に審議されても本会議での採決はありません。

詳細は、以下の館山市議会のページをご覧ください。
https://www.city.tateyama.chiba.jp/gikai/page000781.html