9月議会の一般質問について報告します。
①平成21年策定の「都市計画マスタープラン」と「館山湾振興ビジョン」の「新総合計画」策定と連動する改定について
②町内会の住民自治をサポートする「地域担当職員制度」の導入について
の2点を質問しました。
動画は、以下で、10:56あたりからスタートします。
質問の内容は以下に比較的詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
①では、都市計画マスタープランはR7~8年度で総合計画と並行して改定するという回答、館山湾振興ビジョンも市長自ら改定の思いを強くもっているとの回答がありました。
そもそも、①の質問は、「館山駅東口の高速バスロータリーを西口に移動できないか」という問いから生まれました。とある大先輩の助言から気づいたことです。
令和14年には船形バイパスが開通する予定です。これによって富浦ICから直接、館山湾との車の行き来が可能になります。また、海岸線の初めにぶつかる船形漁港では今年「海業」が始まり、にぎわいの場の創出も期待されています。
毎日のように首都圏から人の往来する高速バス。もし仮に、海から駅西口で人々をお迎えすることができれば、広大な館山湾に到着して、「ホッとする」ひとときを味わっていただくことができるでしょう。お金をかけずとも、恒常的に魅力を発信できるのです。
海岸線の鏡ヶ浦通りには約10億円、そして船形バイパスには約20億円と多額の税金が使われています。十分に有効活用し、市の活性化に寄与してもらわないといけません。
そこで、調べてみると、西口バスターミナルは、なんと!15年前の都市計画マスタープランにすでに目標は掲げられていたわけです。
理由は、東口の公共交通の混雑の解消。実際には車庫の土地など多くのハードルが存在して進んでいません。ただし、もう8年後に迫った開通。今から準備して、さらにギアを上げていかなければ間に合わないのが公共事業です。
もちろん、課題は山積みです。しかし、まずは公共交通事業者や土地所有者らで協議を始めてほしい。それを主導するのは、やはり行政だと思います。
そして館山湾振興ビジョンは、渚の駅たてやまだけでなく、船形バイパスや今始まったばかりの船形地区の海業なども記された「海辺のまちづくり」の一大計画。
まさしく、館山が市税収入を上げるとしたら、「海辺のまちづくり」をガンガン!と押し進めるべきです。雇用も生まれます。移住も促進されます。
再質問では、館山港多目的観光桟橋の経緯についても触れたところ、事情を知る先輩議員らから笑いが漏れる場面もありました。
この記事、かなり閲覧数が多くなり、関心の高さがうかがえます。色々な噂はあるのですが、議会議事録で拾える限りのオーソドックスなやりとりをまとめています。
市長も新しくなられたことですし、これを機に「館山港港湾振興ビジョン」「館山湾振興ビジョン」のできたこと、できていないことをまとめて刷新し、市の思いを国や県にぶつけていくべきだと思います。
市長としては、能登半島地震も経験して、館山港多目的観光桟橋を防災強化のためにも前に進めたいという強い思いも聞きました。
まずは、R8年策定の新総合計画です。その上で、都市計画マスタープランの改定、館山湾振興ビジョンが連動することで、海辺のまちづくりが一層進んでいくものと考えられます。
このR7、8年はまさに館山市の新たな20年間を占うような重要な期間となりました。職員の皆様には負担も大きくなりますが、私が接している限りは、「今しかない!」という気概も感じております。ぜひともよろしくお願いいたします。
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そして一方、②の質問は、やはり館山市で行われていた「行政区担当職員制度」があまりにハードな内容だったため、すぐには導入は考えていないという回答でした。
しかし、この8月に公益財団法人地方自治研究所が考察をまとめるほどの、今も議論の的となる制度。今後の縮小社会の局面で、これほど分かりやすい行政と市民をつなぐ制度も他にありません。
地方自治研究所の考察
https://jichisoken.jp/file/monthly/202408/jusami2408.pdf
町内会のなり手不足に関しては、すでに町内会連合会から陳情が上がっており、今後の検討に入っているようです。
ただし、町内会長を一斉に集めて「これをやってほしい」と一方的に通知を出すばかりでは、物事は進まないと予見します。
一つ挙げたのが、自主防災組織による防災訓練。目標に対して2%しか達成できていないのが実態です。
総合計画審議会の内容はHPにアップされましたので、ぜひともご覧いただきたいです。市の発展のため最も市民の皆さんと共有していくべき計画が、総合計画です。
https://www.city.tateyama.chiba.jp/kikaku/page100363.html
防災関係の質問は、今回も多く上がりましたが、「自助」「共助」「公助」と叫んでいても、「自助」の備えは進みません。最も重要なのは、実際に災害が起きたときに、どう動くのか、そして物資の備えはどこにあって、どう活用するのかを住民が共有していることです。
自主防災組織は立ち上げても、やはり待っているばかりでは動かない。一方で、担当課の職員だけで手取り足取りお膳立てすることは物理的に不可能です。
地域担当職員を配置することで、地域の課題を吸い上げるとともに、防災力強化のための伴走支援を行うことはできないか。そこまで職員に負担をかけない方法でも、他の自治体は実施しています。そのことを解説して、時間がきてしまいました。
このテーマは、福祉の課題にも波及していきます。館山市は、「まるごと支援」と題して、部署を横断して総合的に福祉領域の課題をカバーしていく取り組みを進めていますので、これについても追ってヒアリングをさせていただく予定です。
https://www.city.tateyama.chiba.jp/kourei/page000001_00074.html
私としては、決算の記事でまとめた通り、財政が厳しく選択と集中が迫られる中で、やはり市民サービスの質をどう保っていくかが最重要課題だと思うのです。
これまでと同じ縦割りではなく、分野を横断した取り組みによって、重複などのコストを削減し、市民により身近な行政であることが必要です。
どうしたらよいのか、まだアイデアは固まっておりません。他の自治体の事例なども参考に、今後深化した提案をしていきたいと思います。