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薬を使わない依存症リハビリ施設

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代表の神野さん(左)と入り口で

本日は市原市にある薬物リハビリテーション施設「ナルコノンジャパン」に伺いました。大した知識もない私ですが、館山市内の精神障害の専門家の方と一緒に伺ったこともあり、薬物やアルコール依存症について理解が深まった1日となりました。

ナルコノンは、違法薬物やアルコール依存症の方を対象とした薬を用いないリハビリテーションプログラム。50年ほど前に開発されて世界39ヵ国・49施設あるそうですが、日本では3年前に同施設が初めて誕生したとのこと。

元レストランの寄宿舎だったという本館

主にビタミン処方と運動、サウナで体の細胞に蓄積された薬物を排泄し、その後、独自のプログラムで精神的依存を解消します。

実際にプログラムの様子も見せていただきましたが、依存症は意識が過去に引き戻されることに起因するとして、現在に意識を集中させる実践は、なかなか示唆的なものでした。

依存症に関わらず、何らかの悩みや不安は、過去の経験と結びついていることは私の実体験にもあります。哲学でも「いまここ」は奥深いテーマ。過去に戻るルーティンを断ち切ることで、客観的に自己を見つめることができるようです。

建物ごとに回復の段階が分かれている

医療ではないため患者ではなく利用者は「生徒」、退所は「卒業」と呼びます。4〜6ヶ月のプログラムで終了し、3年間で21人中20人が日常を取り戻している実績があります。

代表の神野さんは、薬剤師として依存症外来の横にある薬局に勤めていたころ、患者に薬を処方しても増えていくばかり。さらに背後にいる家族に胸を痛め、世界各地の療法を回ったのち、最も実績が高いと思われたナルコノンを日本に持ち込むことを決意したそうです。非常に理知的な方でした。

1日3回摂取するサプリ。ビタミン含有量を見て驚き

薬物依存の中でも特に大麻や市販薬のオーバードーズは増加しており、7割が30歳以下、房総半島の若者も増加しているといいます。

依存症になった経緯は人それぞれで、不運な人生が影響しているケースが多く、自分にもありえただろうと胸が苦しくなります。努力次第でやり直せる社会であってほしいですし、選択肢が増えることはよいことだと思います。

ナルコノンジャパン

https://www.narconon.jp/about-narconon/

(注)知人から同団体がとある宗教団体の後援を受けていると指摘がありましたが、私と団体に一切の関係はありません。純粋に民間施設を視察したレポートに過ぎませんのでご理解ください。