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初代後藤義光の神輿展

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館山市の渚の駅たてやま2Fで、初代後藤義光(後藤利兵衛橘義光)が手がけた神輿や山車の備品の展示が始まっています。展示は5月12日まで。

長田区、長須賀区、上真倉区、青柳区の神輿と南町や大塚の山車備品や写真が勢揃い。「後藤利兵衛橘義光の作品を伝承する会」(加藤守雄会長)が毎年GWに合わせて開催している展示です。

今回会員として初めて展示準備に関わりましたが、各区から計100人を超える祭り関係者が慎重に2Fに運び込む瞬間は息を呑みました。いかに自慢の神輿とはいえ、休日にこれほど多くの方々が協力する「お祭りパワー」を再確認し、感動しました。

展示終了後にあいさつする加藤守雄会長

実は私、房日新聞記者の頃、初代後藤義光の彫刻を追う「龍の人」という連載を担当させていただいておりました。最も楽しかった仕事の一つで、完全にはまってしまいました。

見るべきポイントは多々ありますが、今回の4区の神輿は「とにかくずば抜けてすごい」!すごいとしか言いようがない笑(語彙力w)

この4区神輿の取材中、千倉の神仏師、石井一良さんが「義光の規格外がよく分かる作品だ」と笑っていたことが印象的でした。

難しいことはありません。展示されている神輿の四方の彫刻をよくみると、どの作品も、枠からはみ出ているのが分かります。まるで、神輿から飛び出してくるような錯覚におちいります。

通常枠に決まった木から彫るのに対し、義光は倍ほども大きな木から圧倒的な立体を現出させているそうです。これは彫刻のプロからしても、決して真似できない力量ということでした。

木鼻の獅子の鞠(まり)の中には、珠がある。「かご彫り」という特殊が技法で鞠の外から珠を削る

これほどじっくり作品を鑑賞できる場は他にありませんので、担当区の祭り関係者には本当に感謝です。

今年は辰年でもあるので、特に龍の彫刻は縁起が良いですね。ぜひこの機会をお見逃しなく足をお運びください。

私も所属する南総祭礼研究会の「おらがんまっち」も展示されている。詳しい情報満載なのでぜひみてほしいです

後藤義光は関東にその名を轟かせた安房三名工の一人。弟子の育成にも尽力し、15人もの弟子が安房各地に名作を残しています。詳しくは以下の記事もご覧ください。

最後に「龍の人」は有料記事ですが、今も電子版でも見られます。

https://bonichi.com/planning-other2-cat1/gotoyoshimitsu