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全国ふぐ連盟の総会が館山で開催

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高家神社で関係者の集合写真

昨日から今日にかけて、全国ふぐ連盟の総会、記念講演、懇親会(館山市内ホテル)、千葉県ふぐ連盟による「千葉県ふぐ供養感謝祭」(南房総市・高家神社)が開かれました。

ふぐ連盟とは、ふぐの取扱や調理・料理技術に関する研修会・講習会などを開催し、一般消費者に対するふぐの普及宣伝、正しいふぐ食の普及啓蒙を行うとともに、ふぐ食にかかわる漁業振興、加工、飲食店、宿泊業者の繁栄を共に推進することを目的とした団体です。

ふぐの処理師免許は、都道府県が個別に定めており使い勝手が悪く、また輸出の足枷にもなっているため、全国共通化に向けた国への働きかけもミッションとして掲げておられます。

記念講演に学ぶ参加者ら

フグの最高級魚として知られるトラフグ。昨年は漁獲が急増する福島県相馬市で開かれた全国大会。その際、相馬市で水揚げされたトラフグが館山沖で生まれている可能性が高いという研究発表があり、千葉県ふぐ連盟の指名で館山市での開催が決まったようです。

高橋教授による雑種の研究

記念講演では、昨年も講演した下関水産大学校の高橋洋教授に加え、千葉県水産総合研究センターの尾崎真澄氏が、県の取り組みも発表。

日本最大級と目される東京湾口のトラフグの産卵場は、新たな資源による産業振興の可能性も秘めていますが、千葉県、東京都、神奈川県にまたがる漁場として、資源管理も急務です。

トラフグとマフグの交雑に関しては、R6年は大幅に減少したそうですが、鑑別知識の向上、処理資格は重要です。トラフグの種苗放流は治験を経て、富津市にトラフグ種苗生産施設を整備し、R9年度から10万尾という大規模な放流が予定されているなど驚きの情報もたくさんありました。貴重な講演に感謝🥹

懇親会では、同団体の亀井一洋代表理事会長はじめ、元下関市長の江島潔参議院議員、森正一館山市長、石井裕南房総市長、三沢智県議、小路正和県議、小川智之県議、森本徹氏(森本商店)があいさつ。

地域内外の漁業関係者、加工業者、飲食、宿泊業者など、幅広い関係事業者、館山市の太田浩議長、南房総市は鈴木直一議員、小川伸二議員が参加され、約70人が親交を深めました。

ふぐ供養感謝祭は、日本で唯一の料理の神様「磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)」を祀る南房総市千倉地区の高家神社で、昨年9月の初回以来2回目の開催。

千葉県ふぐ連盟の髙橋芳隆会長

続けて、四條流の庖丁式を拝見しました。平安時代から伝わる神聖な儀式。一切手を触れず、式庖丁と真魚箸のみ、無駄のない所作で魚を捌き、命への感謝、宇宙をも表現する儀式は、日本料理の精神の象徴ともいわれます。この地域の食の奥深さを改めて感じました。

私個人は、千葉県ふぐ連盟の事務局長が館山市在住の方であることからご縁をいただきました。昨年の7月にお会いしてから、8月には館山市長表敬訪問、わずか1年間で、館山で全国大会という夢のような展開を見せていただきました。

来年は、東京湾口に生まれたトラフグの貴重な資源をどう守り育んでいくか、さらに大きなテーマに臨まれるようです。

館山での有効活用の検討は今まさに始まったばかりですが、この総会が大きなインパクトとなったことは間違いありません。内房一体で特に遊漁船では成果があり、いすみ市ではすでに漁獲も多く船も増えていますので、千葉県全体で協力体制が望まれます。

館山市では、まずは漁業振興ですが、漁師さんに挑戦してもらえるのか、高齢化が課題とも聞きます。並行して、館山湾は赤潮の被害が少ないため、陸上養殖の可能性も大きいようです。産業となるには一次加工から地産地消の流通基盤なども必要です。

されど近年の海の変化で逆境にある漁業では、数少ない前向きなニュース。どうにか地域活性化に生かしてほしいという思いです。

何より、全国ふぐ連盟、そして館山市での開催にご尽力くださった千葉県ふぐ連盟の皆様へ感謝を捧げたいと思います。ありがとうございました🙏これからの展開が楽しみです🙌